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事故の交差点
事故のあった交差点

後遺障害等級では一番軽い14級に分類された交通事故ですが被害者がどのような目にあうのか?、 どのような交渉を警察、医者、検察、保険会社としなければならないか?そして加害者はなにもしない。

人を憎んで過ごす日々は非常に辛い
長丁場の戦いが始まり、
早くすべてが元に戻って欲しい、何としてでも戻してやる、
その一心で乗り越えていきたい
(同じような被害者を肉親に持つ方より)

2005年6月、母のケースは紛争処理センターの審査会で示談にしました。残念ですがそこでも 損害賠償として認めるのは自賠責上認められた後遺障害についてのみでした。
自賠責で切り捨てた部分はやはり認められません。怪我した足の疼痛だけで杖が無いと 歩行できなくなったことはとらえられていません。 理由は”この程度では今までの前例でも 認められません、公平を期すためここでも認められない”ということでした。


人間の出来ることは限られています。だからどんな被害であれ被害者が 完全に償われることはなく、不利な立場に置かれるというのは理屈では 分かっていたつもりでした。しかし母が交通事故にあい、あまりにも 交通事故被害者が一方的にひどい目にあわされる実態を直に知りました。 こんなことが普通にあっていいはずがないと思い調べてみますととんでもない、 母のケースはありきたりのものでした。 交通事故の犠牲者は毎年死亡が約1万人、怪我をした人はその 100倍はいると言います。母のケースが普通ならそれら犠牲者も同じような 目にあっている--これには本当に驚きます。 交通事故被害者はあまりにも無力で、理不尽な処理を受け入れざるを得な いようなシステムが出来上がっています。それはもう一方の当事者である 加害者に有利に、罪が軽くなるようなシステムです。 そこら辺のところを分かっていただけたらと思い母の例を ご紹介いたします。 交通事故の被害者が身近にいる方には具体的に処理 がどのように進むのかお分かりいただけると思います。ご参考にしていただき、 被害者が少しでも救われるように役立てていただければと思います。

概要

73歳の母は普通に歩行が出来ていましたが、2003年8月、横断歩道を横断中に ぶつかって来た乗用車のために左足の骨を骨折しました。このため歩行能力が大雑把にいって 元の3分の1、杖を使い歩けますが長い距離はあるけません。また足が曲がりませ んので不自由になりました。事故のために受けた肉体的・精神的苦痛と今後の 不自由を忍ばねばならない苦痛に比べると加害者の受ける罰や加害者からの 賠償は取るに足りません。まず医者は加害者の罰を決める際の重要資料となる 警察に出す診断書には(警察が暗にそのような指導をすると読んだことが ありますが、どうなのでしょう?)実態を記載しません。 実態とはかけ離れた怪我の程度を軽く書くような記載になりますが、 この診断書で国家が加える処分、罰が決まります。 どのような罰が加えられたかは加害者のプライバシーと言うことでいままで被害者には 教えてもらえなかったのですが、最近は求めれば開示が行われるようになってきたようです。 (この点、現場の警察官はまだまだ知らないようです?) 母の場合は刑事罰は罰金40万円でした。行政処分は免停1ヶ月と言うところでしょう。 軽いものです。また損害賠償では保険屋の提示は足が上述のように不具になった事と比べて たいしたことはありません。そんな金は要らない、その位で済むのなら逆にくれてやるから 加害者を同じ目に合わせたい、そう思います。 この他、加害者の道義的責任があるのでしょうが加害者からはそんな責任のかけらも 感じられません、といいますか何も連絡が無いというのが実態です。 以上、警察、医師、裁判所が織り成す寛刑化システムが完備した加害者天国たる所以です。
(では関係者は悪人ばかりなのでしょうか。母のケースでは皆さんは普通の方々です。利害 はそれぞれにあって、なにかそれぞれの意向を持って関与してきますが悪人にはみえません。 普通の人々がシステムを構成しているのですから被害者側として余計にこれは衝撃的経験です。 例外はこの事故の加害者です。普通の人として人生を送ってきたのでしょうが母の事故後は 加害者は道義的責任のかけらも感じていない悪人に成り下がったといえます。)

現状まで
事故後、4時間の手術で三つに割れた左足大腿骨転子下の骨折を金具と針金で固定し 2ヵ月半程入院し、その後 自宅からタクシーで週2回のリハビリに通っていましたが事故から7ヶ月半経ったころ医師 からそろそろリハビリの効果も行くとこまで達したというようなことを言われました。 そこで後遺障害の診断書を書いてもらい、さらにその診断書にもうすこし内容を加えてもらうよう 医師へ依頼をしました。そうして加害者の任意保険会社を通じ後遺障害の認定を受け、足の 痛みで14級に認定されましたが運動機能の制限等は自賠責では後遺障害とは捉えられない との切り捨ての現実を知りました。杖歩行の不自由になったというのに認められたのは疼痛だけです! 加害者からは事故後2週間後に「長男に行った方がよいといわれ」見舞いに来たきりなしのつぶてです。 被害者通知制度はダメかと思っていましたがこのHPへお便りをいただき思いなおし、 加害者の処分を問い合わせましたが簡単に通知を受けられました。 被害者通知制度
加害者の任意保険会社も一切積極的な損害賠償の姿勢を見せませんでした。こちらから 損害賠償の明細を送りつけたらなにをあわてたのか、総額が合わない損害賠償額の案内書 が来ました。これでは話になりませんので自賠責は被害者請求をして任意保険会社を切り離し、 残りの賠償交渉は紛争処理センターに持ち込みました。しかしながら被害者側の主張は冒頭 にも書いたようにあまり容れられずに示談をしました。母は今でも近所の病院へ週二回タクシーで 通いマッサージをしてもらい足の痛みを軽くしてもらっています。また買い物もタクシーを使うように なりました。


本ページは作成中のものです(最終更新日2005年10月24日)。



経過


  1. 事故発生(2003年8月1日)
  2. 加害者を罰するには
  3. 保険屋との初顔合わせ(8月14日)
  4. 担当医への根回し、驚きの診断書(9月14日)
  5. 警察の事情聴取(10月4日)
  6. 退院(10月16日)・リハビリ・通院
  7. 症状固定(2004年3月18日)・後遺障害診断
  8. 後遺障害診断書検討と記載内容追加依頼
  9. 検察庁被害者ホットラインへ電話(4月13日)
  10. 認定された後遺障害等級(6月3日)
    個々の後遺障害の認定ではない。パターンに当てはめ、切り捨てと等級化が行われる。
  11. 刑事訴訟記録を見に行く(作成中) 事故から一年、業務上過失傷害事件(8月)
  12. 請求明細書を送りつける(8月-10月)
  13. 専門家の意見を聞く:法律相談(9月)
  14. 自賠責に対し被害者請求をする(11月)
  15. 交通事故紛争処理センターへ相談(2005年1月)
  16. 紛セン相談第2回目(2月)
  17. 紛セン相談第3回目(4月)
  18. 紛セン審査会(6月)


お薦めの図書

いろいろな本を読んでみました。その中からお勧めできるものをあげておきます。

  • 交通事故の法律知識 改訂増補版 自由国民社(2003年5月)

    あらゆる交通事故問題の紛争解決百科と表紙にあるように全般的に一通り の基本的な事柄が17人の弁護士により分かりやすく書かれています。インターネット を調べてだけいて断片的な知識では不充分。標準的に書かれた本書で基本固めを しました。

  • 交通事故に負けない被害者の本 吉岡 翔著 日本実業出版社(2001年9月)

    ご自身のお子さんが交通事故被害者になられた経験に基づく実践的な本。他の本 を読んでいて具体的に分からなかった実際の処理の流れ、対応の実際が被害者の 立場から書かれています。被害者供述調書の書式まで出ていて事前に警察の事情聴取 のことが良く分かり準備できました。本書は被害者側の必読書だと思います。なるべく 早い時期に本書を一読されることをお勧めします。

  • 交通死 -命はあがなえるか-  二木 雄策著 岩波新書(1997年8月)

    娘さんを交通事故で亡くした著者が本人訴訟を行う。死亡事故は被害者が証言 できないのですから交通事故における被害者側の最悪のケースと言えます。 学生であった被害者の人生に終止符が打たれたわけですが、死んだ人の逸失利益が どのように算出されるのか、その他、被害者側に理不尽な機械的事故の処理の様子が 克明に書かれています。こんなことが毎年1万人に起こっているということを、自分の身内が 被害に合って初めて実感として驚きをもって本書から感じることが出来ました。 (自分でも母の慰謝料や逸失利益の算出を交通事故の本を参考に行ってみましたが 残念ながら法律や裁判の根拠のあいまいさに失望しました。たしかに金額に換算は 客観的にできる性格のものではないのでしょう。かといって被害者の納得できる ものにもっと努力して欲しいがその動きは遅々として時代遅れの感があります。 いまだに利息の控除は年利5%でやっている。いまどきそんな銀行預金がどこに あるのか!)

  • 交通事故の被害者が納得のいく損害賠償を勝ち取る方法 吉岡 翔著 日本実業出版社(2003年12月)

    本書は「交通事故に負けない---」の続編となっています。こちらの本はご自身のお子さんの 交通事故における警察、保険屋(損害賠償の交渉)、相談所(弁護士)などとの対応を実践的に 解説します。警察の事故の不公平な扱いも良く分かります。このケースは黙っていれば加害者は 無罪になるようなものでした! ところが著者の頑張りで高額の損害賠償金を支払わせました。 しかし、この本にも書かれていますが加害者は損害賠償には関与しません。ですから 被害者側とは交渉がないです。加害者は出て来ません、被害者の苦しみを忘れます。加害者が 受けた行政処分や刑事罰(それも被害者の苦しみに比べればずっと軽いのですが)は知らされません。 本書にもかかれていますが被害者側ができることは見舞いに来たときに口頭で怒りを加害者に ぶつけるくらいしかないのです。

  • 交通事故を闘う 里尾香林著 株式会社エクスナレッジ(2003年1月)

    本書の表題には「泣いた、怒った、闘った。交通事故被害者の孤軍奮闘記」と添え書きが あります。旅先で道路を歩行中に車にはねられ、入院、手術、医療事故、リハビリ、示談交渉 までの2年間がドキュメンタリータッチで書かれています。被害者の入院中の苦悩、加害者へ憤懣 をぶつけるもやるかたない加害者の対応には同情を禁じ得ません(ただここに書かれている加害者 はまだましな方です)。医者との接し方や示談交渉が詳細に記されていてとても参考になります。

  • 交通事故損害賠償の新潮流 -(財)交通事故紛争処理センター創立30周年記念論文集
    編集 (財)交通事故紛争処理センター 株式会社ぎょうせい(2004年9月)

    常々疑問に思っていたこと、被害者にこんなに不利で不公平な事故処理や損害賠償がなされていて、 いったい法律家、裁判官はなにをしているのか?という疑問にこの本は損害賠償の問題点を検討してゆく中で 答えてくれました。この本は損害賠償のいろいろな問題点に対し相当な解決はどういう方向でなされるべきかを 示してくれます。その方向は被害者に償うという点で私は肯けます。はやくそれが広く行われることを願います。 被害者に有利な考え方をこの本から拝借して損害賠償交渉に役立てたいと思っています。 この本で自賠責の労働能力喪失率表には科学的根拠がなく速やかな改善が問題になっていると 書かれてあるには驚きました。後遺障害等級表の等級化にもとづく後遺障害切り捨ても議論されており我が 意を得たりという思いです。


ぜひ見てください:リンクのご紹介

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2005/10/24 更新
このHPの作成者宛てメールは下記です。
E-mail: 交通事故犠牲者



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